時計のガラスが曇ってしまったら(腕時計の水入りについて)part2

[記事公開日]2021/08/03

 

先日、時計のガラスが曇ってしまった際の対応・修理についてご紹介しました。

梅雨から台風シーズンにかけて「ガラスが曇る」「水が入ってしまった」等の問い合わせが多くなってきます。

前回もご案内しましたが、時計内部に水が入ってしまった場合、なるべく早い対応が必要です。

 

 

↑水が入り、ガラスが曇っている状態 

 

以前こんなことが。

 

ガラスが曇ってしまったので修理をしたい、との相談をいただきました。

メールのやり取りで状況を伺いオーバーホールの概算見積を提示しましたが、少し検討したいとのお返事。

その後ひと月ほど経ってから、やはり修理を依頼したいと連絡をいただきました。

しかし前回ご相談時とは症状が変わっています。

曰く。

ガラスの曇りは時間の経過とともになくなったが、文字盤の色が変わってしまった。

また、以前は作動していたが完全に止まってしまっている。

時計をお預かりし内部を確認したところ、水が入ったまま放置したことで内部油が劣化し、錆も発生していました。

文字盤の塗料、針の夜光も劣化・変色していました。

このケースではオーバーホールと文字盤、針の交換のご提案となりました。

 

状態によりますが、内部機械、針や文字盤、ケースや裏蓋など部品交換が多くなると、時計を購入するのと同じくらいの金額になる事があります。

 

時計に水が入ってしまった時に早い対応が必要なのは、このような深刻な状況にならない為です。

病気やケガと一緒ですね。初期対応次第で軽症に収める事ができます。

予防措置も忘れずに。

 

↑水が入ったまま時間が経ち、針の夜光が溶けている状態です。

 

もしお使いの時計に水が入ってしまったら、早めにご相談ください。

 

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